「ねぇ、あなたはどこに向かって歩いているの?」
「僕が行きたい所だよ」

「それはどこにあるの?」
「この箱庭の果て、そう最果てにあるんだ」

「箱庭だなんて!バカみたい!最果てなんてあるものですか」
「まるで世界の全てを見てきたような口ぶりだね」

「この世界が箱庭だなんて!」
「ああ、君。羊の数を数えるだけじゃ、いい夢は見れないんだよ」


2014-09-17

第二回文学フリマ大阪に出店して

昨年の春、第16回文学フリマin大阪に来場者として訪れた。今年は出店者として参加。個人的な目的としては「作り手として自分を晒す」ということ。だから1冊も売れなくても構わないと思っていた。その割にはTriggerの「17+C」の在庫全部およそ80冊、文章zine「佐世保ノスタルジア」を20冊、前日に仕込んだ37+cの無料掌編チラシ100枚を携えてTriggerのメンバーでフォトグラファーの優子嬢と会場に向かった。

10時半頃に到着すると入口付近には多数の来場者が開場を待っており、会場内ではほとんどの出店者が既にそれぞれのブースを設営していた。我々のブースはステージ前のEブロック。暗幕をテーブルに敷いて本を並べ値札を置いて終了。優子嬢は024と合作をした写真とテキストのリーフレットを8部持ってきておりそれを100円で売ると言う。これで販売アイテムは3つ。それをサンプル置き場に提出し一息ついた。


実行委員長の挨拶に続いて傀儡舞が披露され開場時間の11時。一般客が入場。急に人の動きが感じられた。開始10分で佐世保ノスタルジアが1冊売れた。「僕、実家が平戸(佐世保の近所)なんです」そういって買っていってくれた。本当に嬉しかった。その後は夕方4時まで手に取って見てもらったり、そのまま買ってもらったり、無料のチラシを持って帰ってもらったりして、その度に優子嬢と二人で喜んだ。ちなみに優子嬢のリーフレットはあと1部で完売だった。


色々考えたし色々学んだ。自分の作品を目にしてもらうためにはまず手に取ってもらわなければならない。歩いている人たちをじっと見過ぎるのもよくない。適度に何かしているくらいがいい。値札だけじゃダメだ。出店者に聞かなくてもなんとなく分かる情報を示しておくべきだ。これは一段目の情報。興味を持ったら出店者に聞く。これで二段目の情報。ここからコミュニケーションが始まって、その作品を持って帰ってじっくり読みたいかが決まる。たぶんそんな感じだと思う。早い段階でそれに気付いて説明ポップを手書きで作って設置した。周りの出店者の方々のブースを見て、やはり色々工夫されているなと感じた。


どうすればもっと手に取って、更には購入してもらえるのか。もちろん本の内容にもよるし、価格の設定にもよるとも思う。本の装丁デザインやタイトルも何かしら購買への要素が含まれる。実際「佐世保」というワードに足を止めるお客さんも何人かいた。


帰りの電車で優子嬢と色々話をした。次回どうしようか?仲間のクリエイターにも声掛けよう!色々、色々話した。個人的には文章zineに何かしらの「ビジュアル」を放り込めたら面白いかもと考えている。そして自分は小説と詩の間にある「散文」というスタイルが割としっくり来るなと実感した。それとこのブログサイトはマメに更新しなきゃなと反省もした。


来年の第三回文学フリマ大阪が、とても楽しみだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿