「ねぇ、あなたはどこに向かって歩いているの?」
「僕が行きたい所だよ」

「それはどこにあるの?」
「この箱庭の果て、そう最果てにあるんだ」

「箱庭だなんて!バカみたい!最果てなんてあるものですか」
「まるで世界の全てを見てきたような口ぶりだね」

「この世界が箱庭だなんて!」
「ああ、君。羊の数を数えるだけじゃ、いい夢は見れないんだよ」


2014-02-12

思い出を再構成した物語

マチオモイ帖の原稿を印刷に出した。明日には刷り上がってホッチキスと両面テープで自家製本をしていく。物語のような詩のような散文のようななんともはっきり分からない自由過ぎる文章を12編書いた。

いろいろ思い出して何かと何かを組み合わせて構成する。コラージュってこんな感じかな。例えばあの人の人格とこの人のエピソードを合わせて一つのキャラクターにしたり、印象的だったアイテムを関連の無い場所で使用させてみたり。結果、ノンフィクションのパーツを使った、「フィクション」が出来上がった。

きっと知らない人が読んだら体験談だと思うんだろうけど、全然違う。でも全てを説明する事が出来る。

このお話を作るにあたって色んな人を思い出した。お世話になった皆さんは当たり前なんだけど、それこそ一回しか喋った事のないような人を急に思い出したりした。記憶の引金ってあるんだなぁ。

書き上がった日に、大学の恩師から「元気にしてますか?」ってメールが来たのは驚いた。ただ、この本を先生に送るのはちょっと気が引ける。そんなナイーブなキャラじゃなかったじゃんって言われそうで。

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