私は森の中を歩いている。
緑の木々から差す木漏れ日を浴びて、ふと思う。
私はどこに進もうと思っていたのだろう。
これは果たして道なのだろうか。
なんとなくの方角は分かっている。
だけどそっちに向かうのが「正しい」のか、
それとも「間違っている」のか分からない。
私は浜辺を歩いている。
乾ききった流木を横目に波の音を聴き、ふと思う。
私はどこに進もうと思っていたのだろう。
どこまでも続く砂浜と先のイメージすら出来ない海に
終わりはあるのだろうか。
浜辺の砂の一粒と海中で波が作る泡粒に思いを寄せる。
彼らはどこに行くのだろう。
私はどこに行くのだろう。
どこかで鐘の音が聞こえる。
誰かが大きなバイクに乗っている。
足下を羽のない黄金虫と妖精の女の子が駆け抜けた。
私はポケットの中で冷えた鋼鉄の感触を確かめて空を見上げる。
どうやらスターシップは墜落したらしい。
私は立ち止まり、自分の歩いてきた道を思い返す。
どこかでパレードの音が聞こえている。
オレンジ色の猫が静かに笑って頷いた。
私は歩いている。
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