「ねぇ、あなたはどこに向かって歩いているの?」
「僕が行きたい所だよ」
「それはどこにあるの?」
「この箱庭の果て、そう最果てにあるんだ」
「箱庭だなんて!バカみたい!最果てなんてあるものですか」
「まるで世界の全てを見てきたような口ぶりだね」
「この世界が箱庭だなんて!」
「ああ、君。羊の数を数えるだけじゃ、いい夢は見れないんだよ」
17+C
海沿いの街に、17人の少女。
他には誰もいない。
小さな太陽と、大きな月の下で
彼女たちは生きている。
アスファルトの上で
砂ぼこりの中で
路地裏の片隅で
灼熱のビーチで
草原の上で
板張りの部屋の片隅で
小さな海沿いの、この街で
ジェシーは空を眺めてる
(「17+C」より抜粋)
写真、イラスト、ストーリーで構成された
Art Unit「Trigger」が放つアートブック『17+C』。
見たり読んだ人にとって
何かしらの感情を持つための
トリガー(きっかけ)であらんことを。
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